TS系オーバードライブCaboolture完成

TS系オーバードライブの完成!

Keith Urbanのサウンドをイメージして作りました。
その名もCABOOLTURE(カブルチャー)。

Cabooltureはオーストラリア・ブリスベン近郊の
街の名前で、キースが2歳からナシュビルに拠点を
移すまで活動していた場所です。


こちらのCaboolture、特別注文をいただいたカスタム品です。

「オーバードライブだけど深く歪み、シングルコイルの
テレキャスターのリアでミッドの太い音を出したい」
というご要望でデザインしました。

キースアーバンといえばBad CatやMatchelessを
重ねてかなり重厚な音作りをしているので、
エフェクターひとつでそのニュアンスを出すのは
チャレンジングなんですが、ご依頼主とメールを
やり取りしながら、試行錯誤し、狙い通りの音になりました。

Fender系の真空管アンプにCABOOLTUREをかまして、
ドライブを絞りボリュームを上げ、ブースターをオンに
するとかなり近いニュアンスが出ます。

これはCAMUROのレギュラー品にしたいな。
Fulltone Full-Drive 2 Mosfet Camuro Caboolture

TS9やTS808のTube Screamerの回路をベースに
増幅段を切り替えるフットスイッチ(BOOST)を付け、
クリッピングはMOSFETも選べるようにしてます。

機能だけ見るとまるでFulltone FULL-DRIVE 2みたいな、、、

しかし、目指す出音はもっと泥臭く粘っこい
サウンドなんで、ぜんぜん違う部品選定。

せっかくなんで中身も見ていただきましょう。
Fulltone Full-Drive 2 MOSFET

美味しそうな部品がいっぱい並んでまっせ〜

TSらしくカーボン抵抗も積極的に使ってます。

一般の電気製品だと回路に求められる電気特性に応じて、
「金属皮膜抵抗でなくてはならないところ」、
「カーボン抵抗でもいいところ」が決まってくるけど、

エフェクターの場合は出音上「カーボン抵抗でなくては
ならないところ」もあるんですよ。

抵抗に加え他の部品やハンダ、線材の選択もあるので
組み合わせはそれこそ無数。経験である程度出音傾向は
想像できるけど、実際に部品の載せ替えを繰り返して
実音を確かめ最終調整してます。

ここがまたエフェクター作りの醍醐味。

抵抗はタクマン/TAKMANを要所に使ってます。

クリッピングダイオードも変えてます。

オペアンプはJRC4558DVのヴィンテージ品。
JRC4558D艶ありやJRC4558DDも試してみましたが、
今回のサウンド志向にはDVがピンと来ます。

もうひとつ依頼主から要望されたのが「MXRサイズに納める」こと。

Hammond 1590Bにフットスイッチ2個、
クリッピングスイッチ、モードスイッチを
入れなくてはならなくて、レイアウト的に無理してます〜

電池スペースが取れないので、DCジャックのみとなりました。

DCジャック位置は上部の方が今回はレイアウト上
都合いいんですが、ご要望通り左下に。

ブースト付きの基板が長くなったので、
IN/OUTジャックも少し手前方向に下げてます。

最近、ハモンド1590Aのサイズでミニペダルが
色々出てきていますが、こっちの方が集積度は高いですぞ〜!

そうそう、今回の塗装は透明感のあるブルーに
仕上げています。この塗料、高価なんですよ!
でもいいね、この色感。

CABOOLTUREのオーナー様は前段にLove Pedalの
Kalamazoo、後段に私のオススメのコンプをつなげられる
予定です。

これからもカスタムオーダー、委託生産、特注品に
挑んでいきますんで、どうぞ無理難題を投げかけてください〜!笑

長くなりましたが、今回のサウンド方向性の
ギターサウンドのビデオ(Keith Urbanの
You Look Good In My Shirt)を
貼っつけておきます。キースアーバンはほんと
いい音してますね。

テレキャスターのフロントピックアップは外されてて、
リアのみです。トーン回路も外してます。

後ろにアンプとスピーカキャビネットが山積みですが、
見せ掛けじゃなく鳴らしているンですよ。

キースアーバンが使用しているエフェクターですが、
多分この頃はKLON CENTAUR、フルドラ2を入れてます。
T-Rex Albertaもラックに入ってるようですし。

それにしても、キースのコンサートはいつも
ファンサービスもたっぷりだし、会場も楽しそうですね。

TS-based overdrive is completed. This baby is named Caboolture. We designed this pedal inspired by Keith Urban’s tone.
TS based overdrive. Boost switch is added for second stage amplification. MOSFET clipping can be selected. Then, we have noticed that this is almost Fulltone Full-Drive 2… However, our direction and sounds are different. We put yummy-looking components. We like to use as many carbon resistors as possible instead of metal-film ones. Choosing components including solders and internal wires is very time consuming but a fun part. Spent lots of time replacing resistors and capacitors to check actual sound. We wanted to make this pedal in an MXR size. We decided not to secure battery space. A battery snap should be plugged from the DC 9V jack from outside if battery operation needed.

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