CMATMODS Brownie FET交換方法

CMATMODS Brownieの交換方法です。
交換方法を間違えたり工具の使い方を誤ると故障の原因になります。また鋭利な工具を使いますのでケガをしないよう気を付けて行ってください。自信の無い方は、ご自分で交換せず、ショップに依頼することもご検討ください。
交換作業による故障・ケガ等、当方では一切責任を負えませんので、自己責任においてのみ交換されるようお願いします。

なお、写真はクリックすると拡大できます。
それでは、順を追ってFET交換の説明をします。
<基板の確認>
基板が出荷時期で異なりますのでお持ちのBrownieの内部をご確認ください。
CMATMODS Brownie 現行品と従来品の基板  現行品のPCB(2010年末〜現在)  従来品のPCB(2008年〜2010年末) 
*Brownieは米国では2006年から発売されております。当方でFET交換の説明を
 しているものは2008年以降に輸入された上記2種類のみとなります。便宜上、
 Ver.3を現行品、Ver.2を従来品と呼ばせていただきます。
**現行PCBでも2012と2013では若干違いがあります。2012以前のPCBについていた「HIGH GAIN 5457」部分の予備FETを装着するソケットが2013年版のPCBでは廃止となっています。
<用意するもの>
(1)Brownie本体
(2)FET(電界効果トランジスタ)2N5457×2 (2012年中頃まで本体付属)
(3)プラスドライバー: 裏ブタを外す
(4)ミニドライバー: トリマー調整用(現行品はマイナス、従来品はプラス)
(5)ラジオペンチ: FETの足の曲げを調整したり、FETを外しにくい時に使用
(6)ニッパー: FETの足を切りそろえる
CMATMODS Brownie 現行品と従来品の基板
<手順1>
裏ブタを開け、FETの位置を確認。
CMATMODS Brownie FETCMATMODS Brownie FET
<手順2>
交換用に付属されているFET(2N5457)を2個とも取り外す。(2012年後半以降に「出荷」されたのものには付属されていません)
▼現行品の場合
CMATMODS Brownie 現行品と従来品の基板
*2013ではPCB基板右下の空きソケット2個が廃止となりました。
▼従来品の場合
CMATMODS Brownie FET
【FET 2N5457の入手方法について】
CMATMODS Brownieで使われているFairchild(フェアチャイルド社)製の2N5457は生産中止となっており、入手が難しくなっております。通販ですと、この記事を書いている現時点では、ギャレットオーディオさんに取扱があることは確認してます。若干数ですが、当店にもございますので、入手困難な場合はご相談ください。2N5457の足の加工済の状態で送料込み480円でお分けしております。売切れの場合はご容赦ください。
<手順3>
交換用FET(2N5457)の足を2個とも加工する。
※従来品および現行品でも2012年後半以降のものが対象。2010年末〜2012年前半に出荷されたものは足を加工した2N5457が付属。
加工前のFETの状態
CMATMODS Brownie FET
FETの足を指でゆっくりと拡げる
CMATMODS Brownie FET
CMATMODS Brownie FET
FETの根元をラジオペンチで軽く固定して足を折り曲げる
CMATMODS Brownie FET
CMATMODS Brownie FET
足を曲げたところ
CMATMODS Brownie FET
足の長さをそろえてカットする
CMATMODS Brownie FET
FET(2N5457)2個とも足の長さは大体こんな感じ。
CMATMODS Brownie FET
<手順4>
交換されるFETをPCB基板から抜く
現行品の場合(FETの型番はMPF102。平らな面は2個とも内向き)
CMATMODS Brownie 現行品と従来品の基板
従来品の場合(FETの型番はJ201。平らな面が向かい合っている)
CMATMODS Brownie 現行品と従来品の基板
指でFETの頭をつまんでゆっくりと垂直方向に抜いてください。抜けない場合、FETの頭ではなく、FETの足をラジオペンチでつまみます。抜く場合にFETを前後左右に動かしたり力を入れすぎるとFETの足を痛めたり、ソケット部分を傷める可能性がありますのでご注意ください。
<手順5>
FET(MPF102ないしJ201)を抜いたソケットに、加工したFET(2N5457)2個を挿す。この時、FETの方向を間違えないこと。またFETを強く押しすぎて足を折らないように注意する。
▼FETの型番は平面に非常に小さい文字でプリントしてあるので、外したFETの頭をペンでマーキングしておくと分かりやすいです。
CMATMODS Brownie 現行品と従来品の基板現行品にはHIGH GAIN 5457と書いた空きソケット(回路にはつながっていない)が2つあり、ここに取り外したFETを保管できます。(ただし2012まで。2013からは空ソケット廃止)
従来品は予備FETを挿すところは裏ブタのチューブなので、FETの足を伸ばさない限り入りません。従来品から外したFETを保管される場合は湿気が入らないようチャック付ビニール袋などに入れてください。
<手順6>
エフェクターをギター、アンプにつなぎ、エフェクトをオンして出音を確認する。
※エフェクターにつなぐ前に必ずもう一度FETの向きを確認してください。
 エフェクトをオフの状態でもジャックをつないだ時点で通電しますので、その前に確認をしてください。
※※エフェクターのレベル、ゲインは0(7時)にして、出音を確認しながら徐々にノブを上げてください。
<出音がおかしい場合>
(1)全く音が出ない場合
FETの方向、電源、ジャック、アンプとギターのボリュームを確認してください。
(2)音が小さい、もしくは、ノイズが出すぎる、歪みすぎる場合
トリマー調整が必要です。トリマーをミニドライバで回しながら、サステインが一番得られる(音がよく伸びる)ポイントを探ってください。音がつぶれず、小さくもならないポイントが見つかります。
※当店ではトリマーの調整をFETの電圧値をテスターで確認していますが、最終的には実際の音で決めています。
<手順7>
出音が確認でき、トリマー調整も出来たら、Brownieを外し(通電しないようにして)、裏ブタを閉じます。
再度、出音を確認したらFET交換完了です。
不明点はお問い合わせフォームにてご質問ください。
Ver.1をお持ちの方がいらしたら情報提供してくださいますと幸いです。

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