CMATMODS Brownie 現行品 vs 旧来品

Brownie(ブラニー)には現在発売されているものと以前のものとで基板の向きに違いがあるので、時々お客様から「両者で音の違いはあるの?」と聞かれます。
結論から言うと、違いはあります。ただし音の傾向は同じでどちらもBrownieらしい音をしています。現行品と旧来品で違うFETを搭載しているので、FETを交換すればほぼ同じ音になります。
さっそく違いを見ていきましょう。
【外観上の違い】
まずエフェクター外観です。(クリックで拡大)
CMATMODS Brownie 現行品と旧型
左(ロゴが筆記体)が2012年もの、右(ロゴがブロック体)が2008年のものです。
見た目ではロゴの書体とケース塗装の色合いが違います。
【内部の違い】
こちらがBrownieの底面カバーを開けたところ。
左(基板が水平)が2012年もの、右(基板が垂直)が2008年のものです。
内部写真(クリックで拡大)
CMATMODS Brownie 現行品と旧型 内部基板
基板の大きさと取り付け方向が違う他、部品も何点か異なります。FET2箇所とボリューム、ゲイン、トーンを調節するポット(POT、可変抵抗)、トリマー、電解コンデンサなどが変わっていることがわかります。
2008年の時点ではFETは2N5457×3個+J201×2個の組み合わせでしたが、2012年のものは2N5457×3個+MPF102×2個に なっています。ポット、トリマー、電解コンデンサーは変更されていますが、部品定数は同じです。
*2013年版のPCBには「HIGH GAIN 5457」部分の予備FETを装着するソケットが廃止となっています。
【出音上の違い】
搭載FETの違いで出音レベルに差異があります。増幅は MPF102<J201 なので、現行品(2012年以降)のものは音が若干ですが小さくなります。ノブを回す角度で5〜10度くらい低い感 じです。 新旧でFETを同じものにすると出音の違いはほぼありません。
Brownieを最近ご購入され、歪み具合が思ったほどでも無いとお感じの方は、FETをMPF102から2N5457に交換されることをお勧めします。 2N5457までの歪み量をお望みでない場合はJ201への変更も試されるのが良いと思います。
以前は交換用の2N5457が2008年のものは底面カバーに、最近のものは基板の予備ソケットに挿してあったのですが、現行品 には交換用FETは付属されません。これはすでに2N5457が生産中止となり入手が難しくなってきているため、CMATMODS側で付属を取りやめてしまいました。
SOUND ALFAでは一定数ですが、FET交換をお望みのユーザの方のために2N5457を在庫しておりますので、スタッフまでお問合せください。
電解コンデンサの違いか、僕には2008年のものの方がからっとしているけども低音が暴れ、2012年の方がややダークに感じるのですが、ビ ルダーのChad Mathew氏曰く「両者の違いは無いように作っている」とのことです。
なお、ロゴ書体の変更と基板向きの変更は時期が少しずれていますので、書体だけでは現行品か確実には分かりません。裏ブタを外されてご確認ください。
【補足】
米国ではBrownieは2006年から発売されています。これがVer.1です。本ブログでは2008と基板にプリントされているVer.2を従来品、2010年末から基板変更されたVer.3を現行品と呼んでいます。

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