ジョー・ボナマッサと聞くと親近感がわきます。
僕の下の名前は「まさのり」なんですが(ヴァルはニックネームです)、僕がアメリカに住んでいたころ、アメリカ人から時々マッサって呼ばれてました。
それはさておき、
今日の本題です。
一週間くらい前にYoutubeにJoe Bonamassaのギター、エフェクター、アンプについての動画がアップされました。
ジョーのギターテック、Mike Hickeyさんが解説している35分ほどの中身の濃い動画です。
英語の動画で日本語字幕は無いので、簡単に解説しようと思います。
<ギター>
ヴィンテージとモダンなものの両方を使っています。
– Gibson ES-335 Joe Bonamassaシグネチャーモデル
– ’64 Gibson ES-335 (チェリー色、コンデンサ交換など改造をしていない)
– ’63 Gibson Firebird (トレモロ無し。ファンが若い頃新品で買ったものをJoeに贈与。日本製のブリッジに交換。Slow Train用に2カポ)
– ’66 Firebird I (トレモロ付、チューニングが問題。ピックアップはP90)
– Historic Makeovers ’59 ポールコゾフ レプリカ
– Collector’s Choice Les Paul (Joeの’60レスポールがモデルになった。シリアル#1。コレクターの人がJoeに譲ってくれたもの。Bigsby付)
– Ernie Ball Dark Horse (リバースヘッド、スティーブ・モーズ モデル、ドロップDチューニング)
– Historic Makeovers Les Paul (ゴールドトップ、Bigsby付、ホローボディ、イタリアの友人が作ったフレームトーンのピックアップをJoeが自分で取り付けた。シリアル番号は7 5877。Joeの誕生日1977/5/8に合わせている。予備用のギターで使われないことが良い事)
Joeが使っているHistoric Makeovers社 のホームページはこちら
http://www.historicmakeovers.com/
フロリダにある工房で、普通のレスポールをネックを削ったり、パーツを変えたり、リペイントしたりして、ヴィンテージのレプリカを作ります。
サウンドアルファにてHistoric Makeoversへの発注代行をしておりますので、Historic Makeoversへの商品発注・納期確認をご希望される方はお問い合わせください。
そして、3本のリアル ヴィンテージ レスポール!
– ’59 Les Paul(Spot。手に入れた時に既にピックアップカバーやBigsbyが外され、リフレットされていた)
– ’59 Les Paul(Principle Skinner。スキナーオークションハウスで購入。Joe Glaserがリフレット。ペグは交換されている。ブリッジを安定させるためにサムスクリューを入れている)
– ’60 Les Paul(Runt。ボディーのGibson Ampsのデカールシールを剥がした跡がある。スリムネック)
そしてMusic Manのダブルネックギター。モデル名はわからないけど、上がバリトン(Bチューニング)、下がレギュラー(スタンダードチューニング)。
その後アコースティックギターの解説が入ってます。
ジョー・ボナマッサの使用している弦はErnie Ball Regularで 太さは .011-.052 。
Joe Bonamassaの使用しているピックはJIM DUNLOP/HERCOJazz III ( ゴールド )
<エフェクター>
ジョー・ボナマッサの使用しているエフェクターです。
先頭はDunlop Cry Baby(Joe Bonamassaシグネチャー)で、次にFulltoneのSupa-Tremに行っています。そこから、Dave Friedmanのスプリッターに入ります。
歪み物はFuzzFace、Way Huge Pork Loin、Ibaneze Tube Screamer TS808。
それから、MXR Micro Flanger、MXR FET Driver、BOSS DD-3、Hughes & Kettner Rotosphereとつながっているようです。DD-3とRotosphereはアンプのループに入っています。
Tube ScreamerはIbanezのオリジナル、80年代のTS808です。これをメインの歪みとして使っています。セッティングはゲインが13時ちょっと、レベルが15時ちょっと、トーンが13時ぐらいです。
メタリックオレンジのMXRのエフェクターが気になりますが、これはMXRが開発中のFET DriverというチューブドライバーでJoe Bonamassaのシグネチャーモデルのプロト機のようです。もうすぐ発売になるそうです。
デジタルディレイはBOSS DD-3。機能的でこれが気に入っているようで、旅先で見つけると(予備用に)購入するらしいです。
エフェクトペダルではステレオ仕様にはしていないそうです。
そしてこのエフェクトセット、違うアンプ用に2セット準備していようです。
パワーサプライはVoodoo LabのPedal Power 2ですね。
アコースティック用のペダルボードは別にあり、ボリュームペダル(アーニーボール VP Jr.)、DD-3、BOSSのリバーブ(RV-3?)がつながっています。改造は何もしていないそうです。
<ギターアンプ>
ジョーボナマッサのアンプは演奏する時々で変わり一定してません。
長年、ヴィンテージ Marshall の50Wを使ってます。これにDiazのリバーブ Vibramasterをつなげています。
キャビは4台とも全て68年のもの。スピーカーはもともと付いていたCelestionのGreenback。4台あるキャビのうち1台はポールコゾフが使っていたもので、ポールロジャースから譲ってもらったそうです。
メインのアンプはJCM2000 DSL 100W でセッティングは EQはほとんど0です。(プレゼンス 0、トレブル 0、ミッド 2、ベース 0 というセッティング!)
DSLのクリーンチャネルを使い、ボリューム 8、ゲイン 10 の設定です。これにTube Screamerでトーンを加え、音を作るそうです。
上段のDSLはリバーブ用、下段のDSLはDD-3とRotosphereがループされています。この日は下段しか使っていませんが、スプリットさせて、上段と下段を同時に使うこともあるそうです。
そのほかに、予備の50Wマーシャル、Suhr SL68、FRIEDMAN Dirty Shirleyのプロトタイプ機を用意しています。
あとCategory 5のJoe Bonamassaモデルもあります。
キャビの裏に置石がありますが、これはジャック抜け防止のためだそうです。
というわけで、ビデオの解説でしたが、参考になりましたでしょうか?
ギターもエフェクターもわりとオリジナルのまま使っていることが印象的でしたが、ヴィンテージ機材が多いので、オリジナルのコンディションのままで使える機材を使用しているというのはとても幸せなことだと思います。
モダン機材では自身のシグネチャーモデルや本人専用モデルも多用しているので、この部分ではしっかりとカスタマイズ、パーソナライズされています。
Marshall JCM2000 DSLのセッティングと TS-808のゲインを上げた設定の組み合わせは、僕には目から鱗でした。僕の若い頃、楽器店のオヤジさんから「Marshallはトレブル全開、ベースやミドルは絞って、ローはキャビで鳴らせ」と教わりました。またTube Screamerはブースター的使い方でGAINは上げず、TONEは絞っていましたので。
「僕は既成概念に捉われていたな」と反省してます。ジョー・ボナマッサのMarshallとTS-808のセッティング、早速試してみようと思います。